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ラ・カチャダのmaのレビュー・感想・評価

ラ・カチャダ(2019年製作の映画)
4.5
素晴らしいドキュメンタリー作品。「ROMA」 を彷彿とさせる。
エルサルバドルの女性たちが演劇を通して自分を見つめ直していく。
「女だからそうしなければならなかった」という言葉の重みに押しつぶされてしまいそう。
エルサルバドルは1998年以来世界で最も厳しい中絶禁止法を施行しているそう。彼女たちはレイプされても、彼女たち自身がまだ少女で産みたくないと思っても、産んで育てるしかなかったのだ。

暴力は輪のように連綿と繋がっている。親から虐待されて育ち、男から暴力を振るわれ、自らの子どもを虐待する。
被害者であり加害者でもあるということを、どちらも自覚する過程は辛く苦しい。
でもそこで向き合って初めて暴力の連鎖を断ち切ることができる。穏やかな気持ちで子どもを愛することができる。「今からでも遅くない」と言う彼女たちの言葉に胸を打たれた。
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