ラ・カチャダを配信している動画配信サービス

『ラ・カチャダ』の
動画配信サービス情報をご紹介!視聴する方法はある?

ラ・カチャダ
動画配信は2024年3月時点の情報です。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。
本ページには動画配信サービスのプロモーションが含まれています。
目次

『ラ・カチャダ』に投稿された感想・評価

Moomin

Moominの感想・評価

4.8
めちゃくちゃ面白かった というか分かりやすかった まだまだ見るとこが浅いかも
エルサルバドルで家庭を育む主婦が立ち上げた演劇クラブでのお話
5人の役者さん達 各ひとりひとりに「家族」という永遠のテーマがある そのテーマに向かって演劇するものの、ぶち当たるのは自分の過去の「家族」について
・かつて虐待を受けていた 
・そもそも親の記憶がない…
・レイプ
・若年出産
そんな壁にぶち当たりながらも役を演じることによって成長を望む
現在いる「子供」の問題も含めて

題材が素晴らしく 更にしっかりと撮れている 話し手と受け手の構造が見え、観ているものの感情を揺さぶられる
バストショットが多めだからだろう
人間の感情が素に出ている それは「演劇」を撮ったからなのか 素直に題材が良いと思った
ストーリーとして観たら劇場公開しないのがもったいないレベル
何故こういった作品が世に出ないのかが不満だ
さぬきフィルムワークス主催の
無料上映会で観る。

エルサルバドルでの露店で働く
シングルマザー達が演劇ワークショップを通して、劇団を立ち上げるドキュメンタリー。

自分たちの過去をシナリオに
組み入れていく過程で、
自分たちの過去の苦しみや
トラウマに向き合うことになる。

虐待の連鎖、レイプや望まぬ妊娠、それでも強く生きようとする母。
一見明るく陽気に見えるが、
その傷は深い。

演劇セラピーがあるように、
演じることを通して、
自分が解放され、仲間達との絆も生まれ、各々に変化が見られる。

そして本番。
舞台をやりとげた彼女らは、
皆、女優であり、キラキラと
輝いていた。

正直、見ているのが辛い場面も
あった。
だけど、演劇という魔法を
見届けられて、良かった。
CHEBUNBUN

CHEBUNBUNの感想・評価

3.0
【YIDFF2019:演劇は自分を客観的に見るツールだ】
台風の影響で延期になったエルサルバトル映画『ラ・カチャダ』。香味庵の打ち上げまでの丁度良い時間に延期されていたので挑戦してみた。

『別離』のエクタ・ミッタル監督もそうだが、山形国際ドキュメンタリー映画祭の国際的知名度はやはり高いらしく、本作のマレン・ビニャヨ監督も学生時代に本祭のことを知って、初長編作品を出品している。また『エクソダス』上映時には、イラン映画の大御所アミール・ナデリ監督も参戦していたり、そもそも海外からの参加者も多かったりするので、ひょっとすると東京国際映画祭や東京フィルメックスなんかよりも知名度高いのでは?と思ったりします。

『ラ・カチャダ』のマレン・ビニャヨ監督について少し書いていこう。彼女はエルサルバドルを拠点とするプロデューサーで2016年に制作会社La Jaula Abiertaを設立しています。そしてPBS Frontline、BBC News、CCTV Americas Nowなどで働いたキャリアを持っている。今回、デビュー作となった『ラ・カチャダ』は製作に14年の歳月がかけて作られた作品だ。《カチャダ(Cachada)》とはスペイン語で「逃げることのできない特別な状況」を表しており、心に傷を負った者たちの挑戦を描いている。

DVや貧困で心理的傷を負った女性たちのセラピーワークショップが発展して《カチャダ》という小さな劇団を作るところにまで発展する。本作は、その劇団が公演を行うまでを密着取材したものである。

本作に登場する女性たちは、皆DVや幼少期の虐待、貧困によって心に傷を負っている。それを演劇の中で即興的に吐露していく。DVを行う者、虐待をされていた頃の自分、子どもに暴力を振るう自分を子どもの視点で演じるといった演技をすることで、客観的に《自分》を捉えていく。そして、周りの仲間たちの受け入れの心によって心の膿を少しずつ出していくのだ。

しかし、このセラピーには倫理的危うさがあり、当事者とセラピスト双方も、その綱渡りな状況を理解しつつ、手探りで癒しを求める。

ウェンディはこう語る。
「自分が経験したものは人に見せられない」

またセラピストはこう語る。
「専門家じゃないのに、人のプライベートゾーンに立ち入って良いものなのか?」

こういった後ろめたさや、前に踏み出せない気持ちは、長年かけて培った信頼関係でもって打破される。ハグ等の肉体的ふれあい、どんな演技も褒めることで承認欲求を満たしていく様が説得力をもって《癒し》の手法を提示している。

そう、これは心理療法士や学校の先生、医療関係者にとって目から鱗な作品である。虐待されていきた者が、暴力は振るいたくないと思っていても自分の子どもたちに手を上げてしまう様子や、日々15$という僅かな日銭をやりくりして生きる女性たちの貧しさを井戸端会議的に話し、それを演劇に取り入れることで客観的に物事を笑い飛ばし、心を軽く豊かにしていく手法には唸るとこがあります。

ただ、そういった人の心理的変化を描いている作品にも拘らず、また14年の歳月をかけて製作されたにも拘らず、映像構成がとっ散らかっているように見えてしまったのが残念。

それこそ濱口竜介の『親密さ』のように稽古シーンを2時間描き、そこで形成された心理的変化を後半2時間で紡ぎ出すといった作りの方が説得力を持てたのではと思ってしまうところがあります。

と言う訳で、個人的に面白かったものの、惜しい!と思う作品でありました。

『ラ・カチャダ』に似ている作品

行き止まりの世界に生まれて

上映日:

2020年09月04日

製作国:

上映時間:

93分
4.0

あらすじ

傷だらけのぼくらが見つけた明日―― 「全米で最も惨めな町」イリノイ州ロックフォードに暮らすキアー、ザック、ビンの3人は貧しく暴力的な家庭から逃れるようにスケートボードにのめり込んでいた。ス…

>>続きを読む

ニーゼと光のアトリエ

上映日:

2016年12月17日

製作国:

上映時間:

109分

ジャンル:

3.9

あらすじ

「患者は《クライエント》よ。彼らのために私たちは働くの」 心理療法の常識に屈することなく、愛と芸術で人を癒した伝説の女医、ニーゼ・ダ・シルヴェイラの気高き魂の記録。 1940年代、…

>>続きを読む

ショート・ターム

上映日:

2014年11月15日

製作国:

上映時間:

97分

ジャンル:

配給:

  • ピクチャーズデプト
4.0

あらすじ

ティーンエイジャーをケアする短期保護施設“ショート・ターム”で働く20代のケアマネージャー、グレイス(ブリー・ラーソン)と、同僚でボーイフレンドのメイソン(ジョン・ギャラガー・Jr)。子供…

>>続きを読む