JTKの映画メモ

雁の寺のJTKの映画メモのレビュー・感想・評価

雁の寺(1962年製作の映画)
5.0
川島雄三ベスト3に入りそう。
めちゃ良かった。
脚本、撮影、キャスティングなどなど、映画を司る全ての要素のレベルが高いが、中でも編集がお見事この上ない。リズミカルでテンポよくグイグイとのせられる。「カットとカットの間に映画が宿る」と言ったのは黒澤明だったと思うが、まさにだわ。
あと音。カラーのオープニングタイトルバックの不穏な雅楽的なのとラストの明るいジャズしか音楽が使われてなくて、それも抜群の効果をあげていたが、それ以上に音楽的だったのは読経のサウンド。そして自然音や効果音。巧い。
ほんで、若尾文子のエロさ。チラッと見える太腿や襟足。それだけでエロいエロい。
汚穢と美のコントラスト。
ブニュエルの「昼顔」を連想。
めちゃエロい。
映画だわ。
諸々見事。