Kawaguchi

Mank/マンクのKawaguchiのレビュー・感想・評価

Mank/マンク(2020年製作の映画)
4.5
シネリーブル梅田で観てきました。凄まじい大傑作です。いまのところの個人的年間ベストです。

物語はハイコンテクスト過ぎるので、「市民ケーン」だけでなく、その背景も少し知っておいた方がいいかも知れません。2020年アメリカにもFOXのルパート・マードックが幅を利かせてるように、本作は消して古い話ではありません。

 要は村上春樹の「羊」です。トランプや本作のランドルフ・ハースト的なるものは、どの時代にも存在し、私たちを取り込もうとします。大志なき権力者のメディア乱用が招く世界的地獄と2020年現在とは、あまりにも似過ぎています。その中で「映画はなにと闘ってきたのか」「なんの為に存在するのか」を問う人間の一生のような132分です。

これをフィンチャーに作らせちゃうNetflixやばいよね。
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