B級だな!
常時アルコール漬けのアル中脚本家のマンキウィッツことマンク氏。業界には顔が広そうというか、危なげなダメ人間だけど、なんとなく皆には好かれてそうな感じのふらふらしたおじさん。この度、そんな彼に入ってきたのは、ハリウッドの天才・オーソン氏からの脚本執筆依頼。
元々90日って言ってたのを60日で書き上げろとかいう無茶なもの…でも、どこか牧場で缶詰!酒も禁止!たまに来る監視役!催促の電話!そうしたゴリ押しで生まれたのは自他ともに認める「最高傑作」なのだが…みたいな。
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40年代の揺れる世界情勢に、彼を取り巻く人間関係、選挙と映画…かの硬派硬派大硬派作『市民ケーン』の誕生秘話的な、マンク氏の伝記的な映画になります。小難しい!
トーキー…文学…政治家の名前が飛び交い、共産主義や社会主義やら組合やら…ビックネーム戯曲家たちの詩が引用されまくる…いわゆるそういう感じです。ナチス!ゲッペルス!プロパガンダ映画!シンクレア!選挙キャンペーン!うるせ〜〜!!🤣🤣
全編白黒に、お洒落な音楽…多めの登場人物とあっちこっちな時間軸…劇中でも言及していた彼の脚本の難解さ(ケーン)に合わせたような作りなのかな〜。
あんまりこういう古典めいた知識人たち向けは馴染みが無いですが、如何にも破天荒なマンク氏と何だかんだ付き合ってくれるお手伝いさんのキャラが好きで観れましたね。脳が凝る。
個人的に気に入ったのは、晩餐会破壊演説です。