イライライジャ

WAR ウォー!!のイライライジャのレビュー・感想・評価

WAR ウォー!!(2019年製作の映画)
3.1
7/18に劇場公開してから観に行ったので追記。
評価は変わらないが、アクションをスタントなしでこなしてる部分と、和訳のセンスが素晴らしかったので0.2点上げておく。
思ってたより好評で嬉しい。
名前がカリードだと思ってたのがハーリドだった。

以下、輸入円盤で見たときの感想そのまま残しておく。


リティクローシャンとタイガーシュロフの夢の共演。監督は最高の大大大大大大大傑作『Bang Bang』を生み出したシッダールタアーナンド。
この映画、インドで超大ヒットしてるけど全米や世界各国でも公開してヒットしてしまったがために案外ボロクソ評価も見かける。なんたって本作はリティクとタイガーの関係性を知っていること前提なファンサービス映画みたいなもんだからだ。
上司が組織を裏切るところから始まり、その上司のことを憧れている部下が上司を始末するミッションを行うストーリー。

部下カリード役のタイガーは実際に上司カビール役リティクを心から尊敬して愛しているから、俳優2人と映画がリンクしている。もう完全にブロマンス大好き人間ホイホイ映画である。
タイガーがリティクを憧れているのはインド人にとっては周知の事実なので、それを知ってる者と知らない者とではまるで評価が変わる。
タイガーシュロフって表情の演技が下手で幅が全くないように感じるのだが、リティクに向けられる表情だけはホンモノだった。あれはヒロインに恋に落ちたときの表情だわ。風吹いてたわ。

私はこの2人のファンだが正直結構つまらなかった。
正統派アクション映画と言えば聞こえはいいのだけど、良くも悪くもよくあるアクション映画で、目新しい描写がまるで皆無。しかも飛行機に侵入する手口を見せもせず、華麗なるアクション劇がないわりに無駄にドンチャンしてる。言ってしまえば2人の美貌と肉体美と肉弾戦を堪能するための2時間半。
後半にとある仕掛けがあるんだけど、いろいろと無理ありすぎて引いてしまった。実際に日本で公開したとなると案外私のようにガッカリしそう。

『Bang Bang』のように軽く観れる映画ではあるものの、音楽シーンが少ないのも物足りない要因だと思われる。一番の醍醐味である“ jai jai shivshankar ”はダンスの上手い2人の息がピッタリだし、この2人が一緒に踊ってるだけで興奮して号泣してしまいそう。でもそれ以外でパッとするダンスナンバーがないのは勿体ない。せっかくの2人なんだからせめてエンディングでバンバンみたいに踊ってほしいな。私バンバン好きすぎか。いや大好きなんですわ。

完全に2人を堪能する映画なので、ヒロインの存在がめちゃめちゃ薄い。これは良かったと思うけどそのせいで物語が浅く感じてしまった。

先程タイガーは表情の演技が下手と言ったけど、リティクとタイガーは16歳差があり、もちろんキャリアの長さも違うので明らかにリティクの演技のほうが良いのは仕方ないと思う。
なんだかんだタイガーシュロフはしばらくアクションとダンス求められる気がするなぁ。まあ観るんですけどね!