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ザ・ハントのmのレビュー・感想・評価

ザ・ハント(2020年製作の映画)
2.5
どうでもいいというか、何も考えたくないときに観るのに限る作品。宣伝文句が過激で煽られたけど、広い視点・俯瞰して見るとバトルロワイヤル作品でしかなかった。悪い意味で言うと残るものがない、良い意味で言えば娯楽映画。

広々とした森の中で12人の男女が目覚めると巨大な木箱があり、中には1匹の豚と数多くの武器が入っていた。状況が飲み込めないまま何者かに銃撃された彼らは武器を手に逃げ惑う中、セレブが娯楽目的で一般市民を狩る「マナーゲート」と呼ばれる“人間狩り計画”が実在することを知る。そんなストーリー。

政治的メッセージがあると聞いた作品だけど、グロ目当てで観る、というだけでいいように思えた。最初、主人公だと思って見ていた女性が真っ二つに割れて死んだとき「おお」と面白く見ていた。その次にカメラが追った男性が主人公かと思いきや、そいつも死に、誰が主人公かわからない、完全に娯楽的殺害を肌で感じられる演出は面白かった。ストーリーが展開していくなかで、主人公が定まったクリスタル(ベティ・ギルピンさん)も頭がイカれていて強すぎて面白かった。

が、今作の宣伝になっていた政治的風刺は正直的を得ておらず、これは風刺です!と言われても「そうかなぁ?」としかならず。たしかにエリートが一般市民を狩るというのは残酷性を極めているが、バトルロワイヤルとしか見えない出来になっている。そこに政治的背景があまり見られない。なぜって犯人側、ハンター側の動機が弱い。もっと納得できるような考えを持ってきてくれないと風刺にならん!笑

頭空っぽにして、グロいの見たいなぁ、ぐらいなテンションで観たほうが面白いと思う。風刺に釣られたので、なんだかなぁ、といった消化不良感がある。あまり記憶に残らない作品だった。

ドナルド・トランプ元大統領、今作に怒ってツイートしたなら器小さすぎない?笑

クリスタルを演じたベティ・ギルピンさん綺麗で素敵だった。クリスタルが話したうさぎと亀の話が好き。

ストーリー : ★★☆☆☆
映像 : ★★★☆☆(ゴア描写よかった)
設定 : ★★☆☆☆
キャスト: ★★☆☆
メッセージ性 : ☆☆☆☆☆
感情移入・共感 : ☆☆☆☆☆

cc/(注)これは“人間狩り”アクションです。
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