このレビューはネタバレを含みます
めちゃくちゃオモロ映画。エンタメ詰め合わせパック。
冒頭で簡潔に今作のボスの提示があり、早い段階でシャンチーのパワーが明らかとなる。このあたりのテンポの良さが良いね。
香港映画かと思うような派手なカンフーアクション。バスの構造を活かした立ち回りで、それでいてバスが真っ二つになるあたりはダイナミック。
マカオの格闘技場で地味にエクストリミス持ちの人が闘ってるのとか良いね。アボミネーションが再登場したのも驚きだし、ウォンと同じ場所に帰っていったのも謎すぎ。ストレンジとかに出てくんのかな。
スラッタリーの再登場も嬉しいね。仮にもテンリングスを騙った訳だし何かしらそのあたりの引用があったらいいな〜くらいに思ってたから、そこそこ大事なキャラクターとして出てきてくれたのが良かった。
ケイティが作品を明るくしてる。シャンチーの家族の話が少し重たいから、それだけで展開していくとシリアス過ぎちゃうんだけど、ケイティの軽さと活躍がいいスパイスになっててだれることなく最後まで観れる。カーチェイスもできるし弓の腕もいい、何よりカラオケで騒ぐぞ!
ター・ローは完全に仙人の世界だね。竜、麒麟、鳳凰、九尾、獬豸とかいたし。モーリスは渾沌ってやつなのね。中国っぽさもありつつ幻想的な世界観。
ソウルイーターの造形が程よくキモい。バイオハザード5のキペペオっぽさあった。このあたりから終盤にかけてはファンタジーって感じと怪獣大戦争って感じでド派手。
テンリングスは原作だと指輪かつそれぞれにパワーがある設定だから腕輪かつ近接武器になってて少し残念。どうもインフィニティーガントレットと似ちゃうから設定変えたらしいけど、今後シャンチーが覚醒して指輪になってくれてパワー発揮するようになったらいいんだけど。
本編中やエンディングでたくさん使われる水の演出が綺麗。物理演算すごい。シューがテンリングスを使った剛の戦闘スタイルなのに対し、かつてのインや覚醒したシャンチーは流れるような柔のスタイルで、水がそのイメージを表現するのにぴったりだと思う。
カンフーアクション、カーアクション、ファンタジー、怪獣と1本の映画とは思えないほどジャンルが盛り沢山で、それでいて流れとしては不自然さなく最後までみれる傑作。