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シャン・チー/テン・リングスの伝説のcinemakinoriのレビュー・感想・評価

4.1


“指パッチン後の世界 孤独じゃない”



MCU-25
フェーズ4-2

目まぐるしいほどの速度で一挙公開されていくMCU作品は、正しくブロックバスターコンテンツの最前線を突っ走る勢い!
とてもじゃないが劇場鑑賞を追える程、ワタクシの映画趣味を妻は寛容してくれてはいない。
更にはDisney+への加入すら稟議が通らず、渋々プライムビデオにて課金レンタル鑑賞。



っと、
そんな極私的事情はどーでも良くてw


【ブラックパンサー】でアフリカ系ヒーローを爆誕させたmarvel、フェーズ4では遂にアジア系ヒーローを召喚!!
ますますショーレースを意識した多様性に富んだ展開へと突き進んでおりますな〜。
もはやアメコミの属性を超越し、地球規模の、いや、宇宙規模のスペコミとでも言うべきスケールと多様性は天晴れな羽振りの良さとバブリー感。
Disneyがガッツリ絡んできているのもその要因なのかな。


さて、本編について。
これまでのmarvel作品とは一線を画す路線でありながら、上手いこと過去作とも絡めている辺りは流石!
【アイアンマン】で三度登場したテン・リングスがここで明かされるとは、、、

序盤、竹林でのトニー・レオンvsイン・リーの芸術的なワイヤーアクション功夫で、「あら?グリーン・ディスティニー?」と錯覚してしまう程の既視感。
それは明らかにオマージュだと言うことが、後に登場するミシェル・ヨーで納得が行き、マカオ舞台での高層ビルでの足場アクションなんて、まさにポリスストーリー!
marvelとデスティン・ダニエル・クレットン監督の粋な小ネタに先ずは感謝。

そして、
MCUでまさかここまでの肉弾戦(本格功夫アクション)が拝めるとは思わなかったぞ。
それくらい生身のバトルアクションが満載で、まるでmarvelじゃない感が逆に良き。

更にそこへファンタジー×SF要素を違和感なく浸透させて行くmarvelの奥行きの深さとアジアンカルチャーへの敬意すら感じる懐の広さが、やはり二歩も三歩もDCを背中に見続ける魅力と底力を見せ付けられたなぁと痛感。

近年、飛躍的な活躍っぷりのオークワフィナのコミカルなキャラ設定もまた、超越した世界観から一気に親近感を覚える落差となっていて愛らしい。

ところで、
【ブラック・ウィドウ】に続いて今回もだいぶBMWとのコラボ感が目に余るなぁと。
個人的には色んなメーカーの車を登場させてくれた方が楽しめるのに、、、
唯一、ディフェンダーが多数登場してくれたのは◎だけども。













余談だが、
これまでにも数々の神話キャラクターを昇華させてきたMCUシリーズ。
今回はターロー村で中国神話に登場する動物達がファンタジックに描かれていて、とっても芸術的だったのが印象的。





また、お決まりのミッドクレジット、そしてポストクレジットでの諸々が、今後の展開を大いに期待させてくれる演出となっているのは流石です!
敢えてのアジア繋がりでウォンさん登場も憎い演出ですなぁ♡
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