ぶみ

青葉家のテーブルのぶみのレビュー・感想・評価

青葉家のテーブル(2021年製作の映画)
3.5
松本壮史監督、西田尚美、市川実和子等の共演によるドラマ。
シングルマザーの春子とその息子、春子の女友達とその彼氏という奇妙な関係の四人で生活する青葉家に、春子の旧友の娘が居候して生活する姿を描く。
春子を西田、旧友を市川が演じているほか、青葉家の住人を寄川歌太、忍成修吾、久保陽香、居候する娘、優子を倉林藍希が演じている。
青葉家に予備校に通うため優子が居候してくるというのが主な物語だが、これといったことは何も起こらない。
突拍子もない家族設定は、流石に現実離れしているものの、夢を追う優子と、夢を追う時代は過ぎ去った春子の姿には圧倒的なリアリティを持たせており、それを交互に描き出すことで、登場人物皆の成長譚として楽しめるものに仕上がっており、青春映画としての切り取り方は、同監督の良作『サマーフィルムにのって』に通ずるもの。
やり過ぎな感が否めない設定や、オシャレ感満載の青葉家のインテリアをクリアさえすれば、描かれる微笑ましいばかりの青春に、心優しくなれる一作。

大人になりたい。
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