からかす

ソー:ラブ&サンダーのからかすのレビュー・感想・評価

ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)
4.5
MCUシリーズ第29作目にして
「マイティ・ソー」シリーズの4作目。
正直観る前は「ラブアンドサンダーって副題ダッサ…」と
思ってたんだけれども
観た後のしっくり感が凄くて、お見それしましたといった感じ。

このしっくり感に至った最重要人物が二人。
一人目はクリスチャンベールが演じるメインヴィラン・ゴア。
本質的に彼はそんなに強くない。
マイティ・ソーシリーズの中でも弱い方のヴィランのはずなのに
その特質と怨念と妄執により
ひどく恐ろしくとても哀しいヴィランになっていてこれが良い。
若干ヒースレジャーのジョーカー風味も感じさせる。

もう一人が監督・脚本のタイカワイティティ。
特に今回ナタリーポートマン演じるジェーンフォスター博士を
久々に復帰させるということで、
それが単なるファンサービスではなく
当然ながら主人公ソーにとって大事な意味合いのある
重要なポジションを脚本上ちゃんと担わせたことが流石。
このジェーンとゴアによって
これまで色んなものを失い続けたソーが
初めて何かを手に入れるという流れが美しい。
まさしく「ラブアンドサンダー」なんだ。

タイカワイティティの貢献はさらに
肥大化するMCUシリーズであるにも関わらず
"比較的"シリーズを観ていなくても分かりやすい作りにしていること。
(もちろん観ていた方がより楽しめるとは思うが)
高いMCUリテラシーを求めず、最低限の説明を加えた上で
物語を展開して119分の尺は見事という他ない。

ある意味驚いたのは映画冒頭ソーはダイエットに励むんだけど
同行するスターロードことクリスプラットもめちゃ痩せてるじゃん。
多忙なんだしょうか?
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