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ソー:ラブ&サンダーのYYamadaのレビュー・感想・評価

ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)
3.6
【マーベル・シネマのススメ】
マーベル・シネマティック・ユニバース㉙
【フェーズ4】
ソー:ラブ&サンダー
◆監督:
 タイカ・ワイティティ
◆ゲスト大物俳優:
・ナタリー・ポートマン
・クリスチャン・ベール
・ステラン・スカルスガルド
・ラッセル・クロウ
・マット・デイモン
・ルーク・ヘムズワース
・サム・ニール
・イドリス・エルバ

◆ミッション:
アスガルドの子供たちの救出
◆ヴィラン:
「神殺し」ゴア
◆アベンジャーズ出演メンバー:
 ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
◆ポスト・クレジット・シーン:
❶「全能の神」のその後
❷ヴァルハラの世界

〈本作の粗筋〉 eiga.comより抜粋
・サノスとの激闘の後、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの面々と宇宙へ旅立ち、自分とは何者かを見つめ直す日々を送っていたソーの前に、神々のせん滅をもくろむ最悪の敵、神殺しのゴアが出現。
・ソーやアスガルドの新たな王となったヴァルキリーは、ゴアに苦戦を強いられるが、かつてのソーの恋人ジェーンが、選ばれた者しか振るうことができないムジョルニアを手に取り現れる。ジェーンに未練を抱いていたソーは、浮き立つ気持ちを抑えながら、新たな「マイティ・ソー」となったジェーンとタッグを組み、ゴアに立ち向かう…。

〈見処〉
①フィール「ソー」グッド——
 神バトル開幕。
・『ソー:ラブ&サンダー』は、マーベル・コミックのキャラクター「ソー」をベースとした、2022年のスーパーヒーロー映画。
『マイティ・ソー 』シリーズ4作目、また「マーベル・シネマティック・ユニバース」(MCU)の29作目。
・『アベンジャーズ/エンドゲーム』後の世界を舞台に「神殺し」の異名を持つ悪役ゴアとの戦いを描いた本件は、前作『マイティ・ソー/バトルロイヤル』から引き続きタイカ・ワイティティがメガホンをとり、主演のクリス・ヘムズワースやヴァルキリー役のテッサ・トンプソンらが続投。
・また、ジェーン役のナタリー・ポートマンが、シリーズ第2作「マイティ・ソー ダーク・ワールド」以来、9年ぶりに本格的にMCU作品に復帰。ゴアを演じるクリスチャン・ベールやラッセル・クロウといったオスカー俳優の豪華キャストも新たに参戦している。
・また、クリスチャン・ベールが演じるヴィランの「神殺し」ゴアの娘、ラブ役にヘムズワースの実娘インディア・ローズが、演じているのも話題となる。

②MCUシリーズとのトリビア
・前作『マイティ・ソー/バトルロイヤル』でも登場した、ソーやロキの活躍をモチーフにした劇団員として、ロキ役をマット・デイモン、ソー役をクリス・ヘムズワースの弟ルーク・ヘムズワース、オーディン役をサム・ニールといった豪華カメオの面々が出演。
・ラブを演じたヘムズワースの娘、インディア以外にも、人質となったアスガルドの子ども役として、ヘムズワースの息子、ナタリー・ポートマン、タイカ・ワイティティ監督、クリスチャン・ベールの子供たちが参加。
・裸になったソーの背中には「RIP Loki(追悼ロキ)」のタトゥーが確認出来る。

③結び…本作の見処は?
意外にも…眠くなる
◎: 主演のクリス・ヘムズワースが演じるソーよりも、2人のオスカー俳優、ナタリー・ポートマンとクリスチャン・ベールの存在感が光る作品。とくに、ベール演じる「神殺し」ゴアは、MCU歴代ヴィランのうち、ロキやサノス、キルモンガーに並ぶ、背景描写に説得力のある良キャラクター。
○: 前作『マイティ・ソー/バトルロイヤル』に使用されたレッド・ツェッペリンの「移民の歌」同様に、本作も往年のハード・ロックが登場。90年代を謳歌したガンズ・アンド・ローゼズの「Welcome to Jungle」「November Rain」「Sweet Child O’ Mine」が大変印象的に取り上げられており、タイカ・ワイティティ監督の選曲の妙が発揮されている。
○: MCU前作『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』と異なり、ディズニープラス放映のマーベル・ドラマ作品群と直接的な連動がないストーリー展開に好感が持てる作品。
▲: 作中の各場面における演出や展開に「間延び感」が散見。ラッセル・クロウ扮するゼウス登場シーンなどアクション映画でありながら、所々に睡魔と格闘ポイントがある点から「ワイティティ監督、大丈夫??」
▲:『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』を除き、『アベンジャーズ/エンドゲーム』をピークに緩やかにトーンダウンとマニア先鋭化が進むMCUシリーズ。本作もその流れを打破出来ていない印象を受ける仕上がりは、マンネリ化とともに、二大横綱であったアイアンマンとキャプテン・アメリカの不在が大きいような気がして止まない。
×: ロキの登場しない「マイティ・ソー」は、ジョーカーが存在しないバットマン以上の喪失感。ロキなしの作品コンセプトはあり得ない。
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