リプリー

ソー:ラブ&サンダーのリプリーのレビュー・感想・評価

ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)
3.6
IMAX3D字幕版にて。
一見して僕にしては点数が低いのでは?と思うかもしれないが、大いに楽しんだことは断っておきたい。
監督のタイカ・ワイティティらしいギャグの数々には笑ったし、宇宙のイルカ、船をひくヤギなどセンス・オブ・ワンダーにあふれた場面もあると思う。「10才児ならどんなものを創造するかを考えた」という作りてのコメントも言い得て妙で、僕もティシュ箱を船に見立て、何か大きな動物にそれを引かせたりしていたので、個人的に納得感は強い。
タイトル通りストレートなテーマもいいと思ったし、過度なファンへの目配せや次回作へのブリッジ描写がないのも好感。

しかしこの映画。全体的に薄味な感じがする。
一つひとつのシークエンスはいい。それなりに笑えて盛り上がる。
でも、冷静に考えると中身がない。
それだけでなく、そもそも敵役の目的はなんだったのか?神を殺すはずなのに途中からストームブレイカーがほしいならソーだけ狙えばよかったのでは?なぜあの子はそんな能力を持っているの?など疑問点も多く残る。
それでも自分の中の「MARVELファンスイッチ」を入れれば、楽しいという感情が勝つ。
なんと言ってもあのサウンドロゴのアレンジ版をIMAXで聞いた感動もある。
なので、そんな悲喜こもごももある作品だった。