このレビューはネタバレを含みます
最近のマーベルはジャンル映画のフォーマットを借りる事でシネマティックユニバースのポートフォリオに作品多様性を生み出し、マンネリ化を避けようとしているように思うが、今作はラブコメ+難病＆ミッドエイジクライシス(中年男性神様の自分探し)。タイカ・ワイティティの才能とも相性がいいはずなのだが、敵役のクリスチャン・ベイルがガチに恐ろしく、神殺しを誓ったその理由も切実であるため、作品のトンマナが分裂症気味。どういう気持ちで見ればいいのか？笑えばいいと思うよ、と脳内に綾波がよぎる。
冒頭に顔を出すガーディアンズの面々が劣勢の最終局面で合流してくるかと思っていたが、ソーの力を宿したアスガルドの子供たちが大活躍で出番無し。ただ、それは少年兵を訓練するタリバンなのでは...？とも思ってしまい未だに引っ掛かっている。
本作最大の見所だと個人的に感じたのはラッセル・クロウ演じるゼウスが「だが、断る」とやるところ。劇場で声を上げて笑ってしまった。
ナタリーポートマンは相変わらず美しく、ラブコメしている姿が珍しい(眼福は眼福だが、あまり向いていないようにも思う)。てっきり退場するかと思いきや、死後の世界ヴァルハラでヘイムダルと合流するドラゴンボールな展開で次のアベンジャーズがますます楽しみに。
