乙

ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバーの乙のネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

只々、素晴らしかった。
ライアン・クーグラー監督始め、製作陣の素晴らしい仕事に感謝。

チャドウィック・ボーズマンへの敬意に溢れていつつ、単体映画としても面白かったと思います。

特にシュリがティ・チャラと同じような気高い人間ではないところ。自分を襲った人々を助けようとする優しい心と、煮えたぎる復讐心に揺れる弱い人間として描いたことに揺さぶられた。しかも短絡的な復讐心ではなく、共感する部分もあるところが絶妙。

ヴィランのネイモアにも優しさや気高さが垣間見えるのがまた良い。
ブラックパンサー1作目のキルモンガーにも通じるところがあり、単なる悪ではないところが演出のうまさだと思います。

そしてキルモンガー!
彼にブラックパンサーを継いでほしいという意見も見かけましたし、気持ちはとても分かります。
でも、1作目の結末やキルモンガーのキャラクター性を汚す様なことをしないでほしいと思っていたので、ああいう登場のさせ方は絶妙でしたね。
シュリの闇の部分を際立たせてくれました。

また、今回海外、特にアメリカからの脅威に晒されるワカンダ。これはアメリカ国内でブラック・コミュニティが晒されている状況を当事者から描いたものなんではないかと思いました。

本編とは関係ないですが、深夜0時からの回を観たのに、舞台挨拶か何かで先に観たのか、売店の列で最後のシーンのネタバレを喋っている人たちがいて、本当勘弁してくれ…。予想はしてたけど…
乙