とりあえず、感じたことだけサクサクっと綴っておく…✍
(ストーリーやテーマ、キャラクターについてはまたあらためて…)
本作でMARVEL(MCU)は、ついに第4の壁を突き破るどころではなく、物語の外の現実世界までをも侵食し影響を及ぼすようになった。MARVEL(MCU)はこれまで、各々の作品を連なる壮大な物語としてユニバース化させ、さらには会社の枠組みや業界の常識を覆すようなストーリー展開をマルチバースというMARVELコミックスならではの手法で編み出すなど、常に新しい映画の在り方に挑戦し続けている驚くべきシリーズだ。
本作においては、ついに作品のストーリーやテーマといった本質そのものに、一人の俳優の生涯が重ね合わせられることで成り立つ作品になるまでに至った…。
それは、制作サイドもファンも望んだからこそ生まれた偶然ではなく必然の追悼の物語だと思う。演じる俳優にとってもこれほどまでに愛されることは俳優冥利に尽きることだろう。
ただ一つモヤモヤするのは『WAKANDA FOREVER』という作品を見る時、観客はティ・チャラ/ブラックパンサーの死ではなく、現実に起きたチャドウィック・ボーズマンという一人の才能溢れる愛すべき俳優の死を重ねざるを得ず、彼の死を悼み、想うことですべてが補完されるという映画としての構造がアリなのか?ナシなのか?ということを考えさせられたことだ。映画という虚構と現実世界のクロスオーバー…。
また、演じるキャラクターとの同一視やイメージの固定化を敬遠する俳優は過去にもいたし、今後もこのような過剰な(?)作品作りや反応に対して少なからずとも疑問に感じる人たちは制作サイドとファンの両方から声は上がるのではないか?
MCUフェーズ4の締めくくりとして、Disney+『シー・ハルク/ザ・アトーニー』の最終話でも驚かされたが、本作もまた新たな領域(危険な領域とも言える)に踏み出した作品として賛否や議論の渦が起きることは必須だと思う。
個人的には、またすぐにでも見たくなるくらいエモーショナルで良い脚本だったし、もちろん面白かったです!
🙅ワッカンダフォエバッ!
★★★★ 4.0
11NOV22 IMAX LASER 3D