peplum

ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバーのpeplumのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

こんなに作るのが難しい続編映画はないのでは。同時にこんなに見届けなくてはと思えるタイトルもない。
チャドウィック・ボーズマンの死という計り知れない出来事に対して、深い悲しみと悼みの込められた作品だった。MARVELのロゴが出る前のゴタゴタした感じはそのまま制作側、観客側の気持ちが現れてていい作りだなと思った。制作上の要請と作劇上の必要性が一気に提示されてた。
ロゴ。いないのに中心にいる人の大きさを感じた。
直前に『アバター』の予告流れたし、どうしたって『アクアマン』のことを考えてしまう海底帝国だけどかなり暗い画作りがかっこよくて好きだった。『エターナルズ』以降の撮影というか自然光のパワーを感じる。
シュリすごい。というか百田夏菜子の表現者としてのパワーをまず感じた。大観衆の前で、マイク前で、感情を歌に込めてきた時間はこの日のためだったのかもと思った。最近MCUは芸能人吹替変えがちだけどこれは維持してくれて本当に良かった。
オコエがいいキャラで嬉しい。アイアンハート出るのTwitterで知ったけどいいキャラで好きだった。ちゃんと鉄板を叩くシーンあるのがいい。
ネイモアの背景がちゃんと強くていいダシが出ていた。絵空事だけどあるなと感じられる。羽が生えてるビジュアルみてどうかと思ったけど強かった。

キルモンガー!!!出てないくせにプレミアに来てたというのは聞いてたが出とるやんけ。ライアン・クーグラーの推し事がビシビシ感じられた。
「ワカンダフォーエバー!」と「イバンべ!」の使いどころがうまい。エムバクのジャイアン感もたまらないですね。
音楽が本当によかった。タロカンにたどり着くところの曲また聞きたい。あと風の音だけのシーンも好き。

正直エバレット・ロスのくだりあってもなくても本筋に絡んでない気がして長いなと思った。これは映画じゃなくて葬式という儀礼なのだと思ったら尺に文句をつけるのは無粋かもしれない。
MCUにしては暗くて重くてたくましかった。

チャドウィック・ボーズマン、ありがとう。
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