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巴里の屋根の下のdionemishのネタバレレビュー・内容・結末

巴里の屋根の下(1930年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

フランス映画史における詩的レアリスム期の代表作。
ルネ・クレール監督作だが、「幕間」時に見せたアヴァンギャルドな作風とは違い、今作はトーキー映画になったことでシナリオ重視の恋愛映画。

1930年公開の映画だが、クレールのあえて「見せない」「聞かせない」演出は今でこそよく観るけれど、公開年を考えるとクレールのセンスがいかに時代を先取りしていたかがよく分かる。

主人公が流行歌の楽譜を売る事で生活しているってのがなんだか素敵。パリの広場にて老若男女集まって皆で合唱するシーンはとても印象的。歌も耳に残る良い歌。

そして映画では1人の女を巡って主人公(三枚目)と女の彼氏を気取ってしつこく女につきまとうDV男が争う訳だが、最後はいともあっさりと主人公の親友(イケメン)に女を取られて終わる辺りはフランス映画だなーって感じがして好き。笑
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