Nella

ケイトのNellaのネタバレレビュー・内容・結末

ケイト(2021年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

高収入求人情報バニラのテーマソングが、夜職の掛け声「パーリラパリラパーリラ」の元ネタである、というYahoo!知恵袋の回答がありましたが、違います。別に元ネタがあります。hy4_4yh(ハイパーヨーヨ)の“hi-tunes〜YAVAY”です。嘘だと思うなら聴いてみて。ネットの情報なんて間違いだらけなので、信用してはいけませんね。
推しのメアリー・エリザベス・ウィンステッドが、トンチキジャパン映画をやると言うので楽しみにしていたが言うほどトンチキでもなかった。よほどリサーチしたのか日本描写もちゃんとしてるし、そういう意味では普通な映画だった(特に「ブレット・トレイン」を見た後だとね)。
しかし雅を予告編にも出さず隠し玉にしておいたのが良い。B級ムービーにはこういう意外性が大事だと思う。ヤクザの雅と浅野忠信が付き合ってるなんて何のご褒美なのか。二次創作のネタ提供としか思えない。
「日本人じゃないじゃないか!」とまたオルタライトから攻撃されそうなミク・マルティネリのアニも、非常に日本人好みのキャラ造形で、言葉は惜しいがピュアな感じを好演していたと思う。
「ザ・ボーイズ」S2でも吹き上がったトピックだが、私も日本人役を日本人がやらないことには問題があると思うけど、じゃあ現実的に、この役やれる日本人俳優がいるのかって言うとねぇ。台詞が日本語だとしても英語話者の監督や演出家、現場スタッフとコミニュケーション取るのも仕事の一環であり、通訳なんていないから。それを考えると彼女が最適解だったという事でしょう。
ちなみにそういう時に韓国系俳優さんが多いのって、ドラマ「パチンコ」で見る通り日本にいて身の危険を感じた在日韓国人たちが子供を渡米させ、3、4世代目は英語ペラペラの韓国語、日本語のトリリンガルになったのだと思う。日本語は世界でも特殊な言語なので、ちょっと喋れるだけでも重宝されるでしょう。ちなみに「ガイジン」とか「ハーフのガキ」とか、日本語の侮蔑語も把握している辺り、並々ならぬ日本愛を感じます。全体的に、わりと真面目に「攻殻機動隊」や「キル・ビル」をやろうとしたのかもという、その頑張り自体は非常に買える。サントラも日本人女性アーティストに拘っていて素晴らしいと思う。
だがラストの、(外国人にとっての)「日本のネオン」という郷愁はさすがにちょっと理解できなかった。あんな雑居ビルに映った安っぽいピンクの招き猫の下で死ぬなんて。日本人には、とは言わないけど私には幻想的には思えなかった。本当ごめん。メアリーがあんなに体張って頑張ったのに…。

ちなみにメアリーは「スマッシュドーケイトのアルコールライフ」でもケイトという役名で、よほどケイトって感じなのかと思う。
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