なかよし

海辺の映画館―キネマの玉手箱のなかよしのレビュー・感想・評価

5.0
始まって途端、映画の中に入ります。観客席で観ているだけでは居られない主体となって、登場人物の一員となって、虚構の世界を走り回るのです。ウソをまことに。

制服を着た女子高生が自転車で走りながらベルを鳴らす、それが青春の音。大林宣彦初期作品のアイドル映画としての瑞々しさが今もまだ生き続けていること。
ミュージカルもアクションもモノクロ、無声映画からトーキーへの流れ、時代劇すら混ぜ込んでまさに玉手箱のようななんでもあり感。

3時間の圧倒的映画体験。こんな映画観たことない!!
忌まわしき戦争を忘れてはならないという過去への弔いと「映画は未来を変えられる!」という素晴らしきメッセージを含んだ新たな世代への見事なるバトン渡し。
大林監督お疲れ様でした。
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