真一

カラスが多すぎるの真一のレビュー・感想・評価

カラスが多すぎる(2016年製作の映画)
2.3
 カラス公害でゴミだらけになった裏道を歩くのが嫌い。見てみぬふりして通りすぎようとしている自分が嫌になるから。かといって、道に散乱した残飯を拾うのも嫌。私、わがままです。

 そんな私は言うまでもなく、都市生活に影響を及ぼすカラスが大嫌い。子供の頃は可愛いと思っていたのですが、電柱の上で「クァーッ」「クァーッ」とデカイ声で鳴く真っ黒なカラスの群れをみると、今はとてもそんなことを言う気になれません。だから、カラスの大群が人を襲うこの短編映画、ちょっと怖いです。

 人間にとって快適な都市空間は、カラスにとっても快適だそうです。都市空間が拡大するほど、人間もカラスも、放っておけば増える。でも人間は、都市空間を広げたいけどカラスは排除したい。わがままなんです。

 人間VSカラスの全面戦争は避けられないのでしょうか。本作品は、その戦いに人間が無惨に敗れる様子を描いています。こんな未来、ひょっとしたら、あるかもですね。恐ろしいです。

 ヒッチコックを意識した作風。どの登場人物も、チームプレイでカラスに対抗しようとしないから、みんな孤立してやられちゃう。人間って、愚かです。いずれカラスに王位を奪われるかもしれませんね。悲しいです(´-ω-`)
真一

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