イシダコ

ホワイト・ストームのイシダコのレビュー・感想・評価

ホワイト・ストーム(2019年製作の映画)
3.0
胎児のときから母親の吸ったヘロインに侵され続けた赤ん坊や、薬物欲しさに「股開け」と言いながら自分の妻を売人に差し向けようとする夫など、本作のなかでは極々僅かなディテールとして済まされたエグみこそがハーマン・ヤウの真骨頂。高所から落下して地面に、車にはねられて柱に、カット割りをせずに人間をやたらあちこちに叩きつける鬼畜アクションもなかなかの見ものだが(迫力に味を占めたのか、ほとんどのアクション場面で登場する回数頻度)、次回作ではぜひともまたエグみ方向に舵を切った怪作を観てみたいというのが正直なところ(人肉饅頭・エボラ・失眠路線のエクストリーム)。それにしても、カネ持ちの私刑活動・懸賞金・男3人の対立構図・クライマックスのカーチェイスの撮り方といった、今さら『ダークナイト』オマージュが過多だったのは何だったのか? アンディ・ラウに至ってはさらにそこへ『インファナル・アフェア』と同じ設定が夫婦関係の描写の中にも組み込まれていた
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