点心

ハスラーズの点心のレビュー・感想・評価

ハスラーズ(2019年製作の映画)
4.3
 リーマンショック映画だ!
ウォール街で生まれる虚構の金をストリッパーとして稼いでいた2一人。

 ジェイローのカリスマ性がすごい。毛皮のコートでタバコ吸ってるラモーナのところに、コートのない(多分持ってない)デスティニーが来て一緒にくるまるところとか、ストリッパーとしてのイロハを教えてくれるところとか、頼りがいありすぎる。リーマンショックがなければそれで稼いで、ルール違反なしで金持ちの客を捕まえてたと思う。

 アジア系やラテン系で、ドロシーは両親から育てられず、たぶん高校卒業できずに働き始める。(認定とってる)若い頃は稼ぐためにストリップの道に進んで、そうすると正規の職業には就けない。結局元の道(か、もっと体を売る方向になってしまう)へ。

 インタビュアーが「生活に困らない」と言ってた生活は両親共働き(しかも精神科医とか高収入)で名門ブラウン大卒。わかってもらえないと思いそう。

 リーマンショックがあって同じように稼ぐことができなくなって、だんだん犯罪に手を染めていくんだけど、常にドロシーには罪悪感がある。残高や限度額を確認する。捕まりにくいように前科者やヤク中とは組まない。対してラモーナはカモをカモと割り切ってるのか、思い切りよく使わせようとする。

 衣装が(犯罪にも使えるし…)めちゃめちゃ出てきて楽しい。ストリップクラブの控え室でわいわいやってるのも楽しい。「釣り」仲間とのクリスマスも。ストリップクラブのママ、仲間を「お姉さん」と呼んだり疑似家族として仲良くしてるのも。ギリギリのラインでの幸せだけど、そこに残るのが本当のつながり。
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