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ルース・エドガーのkissenger800のレビュー・感想・評価

ルース・エドガー(2019年製作の映画)
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ナイジェリア系アメリカ人、という監督脚本プロデュースの3役を務めたジュリアス・オナーの出自を見てしまうと、ナイジェリア映画『アービトレーション: 交差する視点』(2016)とこの作品の距離感なー。と苦笑を浮かべざるをえないわけですが、こういう語り方は角田光代あたりの小説を読み慣れている向きには馴染み深いわけで(個人的には永井するみ作品が好きなひとにおすすめしたいです)逆にいうと、いわゆるハリウッドの文脈ではなんだこれ、ややこしすぎるだろ! 結局何がどうなってんだ! もっと分かりやすく描け! みたいな圧がね、絶対にあったと思うわけです。
……が、これ、そんなに難しいかね?
ナオミ・ワッツもティム・ロスも、こういう作品が好きなのは分かるのですが、オクタヴィア・スペンサーが役どころに要求される「おまえは良い奴なの悪い奴なの」「加害者なの被害者なの」って線上を完璧な形で渡り切っていて、見終わったら思わずほぅ、ってタメイキが出ました。
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