木蘭

アラビアンナイト 三千年の願いの木蘭のレビュー・感想・評価

4.0
 摩訶不思議で美しい愛についての物語。
 前作で神話的モチーフを描いた監督が、今回は神話を描いてみせた。

 相手に願い事をして、それに応えようとする営み・・・自分の物語を相手に語り、それが突飛な話であっても信じる事・・・それが愛なのだという事を、3000年の小アジアの歴史を舞台に、魔神を語り部に描かれる。

 メタフィクション的に描かれる不思議な映画なのだが、あんまり難しく考えず、全てが真実と素直に受け入れて観るのが良いと思う。それが愛する事なのだから。

 ラストシーンにヒロインが本当は望んでいたのに叶わなかった2つの過去の未来と、それが叶わなかったからこそある現在の未来を提示してみせるのが、とても素敵だったな。

 とにかくティルダ・スウィントン様が可愛い。
 そしてチョイチョイ『MADMAX』を連想させる絵図が出てきて笑っちゃうんだな。
木蘭

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