情報過多なうえ科学で全てに“正解”がある今の時代に、
魔人・ジンが語ったような神話、おとぎ話は心にゆとりを持たせてくれる。
物語を研究する学者・アリシアの前に現れたジン。
ソロモン王がいたイスラエル、オスマン帝国が栄えた時代に漂っていた3000年のときを2人が共有することで、ジンは不確かな存在が確かになり、孤独だったアリシアも寄り添ってくれる相手ができて生き生きしていく。
語り合うから互いに存在できる。
一方的にたくさんの情報を受けてもジンみたいに頭がパンクしてしまう。
言語化しにくいが余韻があって観てよかった。
ホテルでの会話に回想が入るだけの流れなので、画は結構退屈。
物語学に関する持論を展開するアリシアがMARVELとDCのヒーロー、ヒロインの絵の前で失神するのは映画界に対して批判的。
『マッドマックス 怒りのデスロード』で種をたらふく抱えていたおばあさんも出ていて、暴言を吐いていたので相変わらずだった。
「炎と塵の人だった」
「多くを求めすぎてる?」
「口の中でとろけるわ」