願いを叶える物語は、おおよそが教訓話である。
では、アリシアが魔神との対話を経て書き記した物語を読んだ読者は、何を得られるのだろう？
行間から何かを得られるかもしれないが、おそらく彼女も、彼女の思い描いたジンも、何かしらの教訓を与えようとはしていない。あれは、（或いは「これは」）彼女を救うためだけの物語だったのだろう。
冒頭に空港などでわざとらしくシェヘラザードの名前が画面に映った。彼女は生きながらえるために物語を紡いだ。
境遇は違えど、意味合いも違えど、物語を紡ぐ者は、少なからず自分を救うために、物語を紡ぐのだと思う。
向き合い難い現実を和らげ、時に客観的な立場に置いて向き合うために、物語を紡ぐ。
素晴らしいことだ、物語を紡ぐのは。
ティルダ様〜〜〜〜〜好き…美…イドリス・エルバとホテルでバスローブ姿で対話する、この映像を見るだけで生きていて良かったと思える…ありがとうジョージ・ミラー監督…。
