ますます仲がよろしいようで。
くっついて
喧嘩して
別れて
元サヤに戻って
やっぱり俺にはお前だけ♡
エディとヴェノムのイチャイチャが止まらない。
前作にて宇宙からの共生体シンビオートのヴェノムと共生している記者のエディ・ブロック(トム・ハーディ)は、刑務所に収監中の凶悪な殺人鬼クレタス・キャサディ(ウディ・ハレルソン)への取材を敢行する。その際、エディの指に噛みついたクレタスはシンビオートに感染し、新種の赤いシンビオート:カーネイジとしての能力に覚醒する—— 。
モーション・アクターとして知られるアンディ・サーキスの初監督作。
長尺が目立つ昨今の映画界に於いて、およそ90分という短尺で、本作を簡潔に纏め上げたのは素直に評価出来る。
集中力が途切れない、ベストな尺だと思う。
クレタスと、強力な音波を発する特殊能力を持ったシュリーク(ナオミ・ハリス)との悲恋を描く序盤は、それなりにダークな世界観を醸していたけど…。
エディとヴェノムの痴話喧嘩で空気が変わる。
えーと、
何を見せられているんでしたっけ?
そもそも最強最凶最悪の食人種シンビオートであるヴェノムに、食人を禁じてしまった事で、本作は随分と生温くなってしまった。
ダークヒーローと呼ぶには優し過ぎる。コスプレパーティーでエディとの共同生活の鬱憤を晴らすヴェノムの姿など、スピンオフかオマケ映像で見せれば良いもの。
結局、カーネイジとの壮絶なバトルも、中盤までのダレたブロマンス描写が尾を引いて、緊張感に欠く結果に。おまけに一連のアクションは、ちょっとスピードが速過ぎて目が追いつかない。
トム・ハーディの一人芝居も、サイコな殺人鬼を演じるウディ・ハレルソンも、演技が上手いだけに、どうも締まりがなくて勿体ない。
いやさ。
きっと肉食系の観客は満足などせず、ヴェジタリアンの観客はヴェノムが可愛くて、そこは満足するのだろう。
誰をターゲットにした、どんな料理なのかが最後までハッキリせず、どっちつかずな印象。
お肉も野菜も食べたい僕は、それなりに楽しめたけど、あくまで
そ れ な り、だ。
何にビックリしたって、中国系のあのオバさんが39歳だって事と、エンドロール後のオマケ映像だよね。
テンションが上がり過ぎてゲー出そうだった。