えるどら

ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジのえるどらのレビュー・感想・評価

3.8
1/8視聴 感想を後回しにしていたら期間が空いてしまった。

愛に生きるヴィランってなんでこんなにカッコいいんでしょうね。

タイトル通り「カーネイジ」の映画だった。
やっぱりイカすヴィランが大暴れするヒーロー映画は最高だ。
そして多くのヒーローものは2作目こそ本領発揮するのである。
「バットマンビギンズ」より「ダークナイト」が名作であるように。
「スパイダーマン」より「スパイダーマン2」が名作であるように。
1作目はどうしてもそのヒーローのオリジンを描かざるを得ない。
故に、そちらに尺を取られてヴィランとの戦闘に重点を置きづらいのだ。
2作目はその前提をすっ飛ばしてヴィランに重点を置いて制作ができる。
ヴィランの正義を、ヴィランの過去を、ヴィランの強さを、十二分に描き切ることができる。
ヒーローの輝きは圧倒的なヴィランの前でこそ眩しく光る。
ヴィランを華麗に描き切る作品こそ良いヒーロー映画だと私は思っている。

本作のカーネイジはどうか。
愛に生きる熱い男だった。愛を求めた哀れな男だった。
最初から最後までそれだけはブレない
愛に飢えた幼少期を送り、妻と友人を欲した。
愛を求めるヴィランというのはなぜこんなに魅力的なんだろうか。
赤色で友を欲したヴィランとして、仮面ライダードライブのハートを思い出した。
彼は友のためなら手段を選ばない熱い男だった。
話を戻すが、本作はキャサディの過去に始まり、キャサディが死ぬところで終わる。
カーネイジ/キャサディの映画なのだ。
最初から最後までキャサディを中心に物語は進み、戦闘シーンでもカーネイジがいつも優勢、ステンドグラスの決めシーンまでしっかり用意してある。
まさにカーネイジ/キャサディのための映画だ。
殺人鬼キャサディの人生の物語だ。

今作でエディとヴェノムはお互いになくてはならない関係(共依存)になった。合わせて、恋人・アンとの関係も切れた(今後アンが登場しなくても不思議ではないし、登場しても問題ない程度の感じ)。
はっきり言うと、ヴェノム/エディだけでどこでも(別の世界でも)行ける状態になったわけだ。
ここら辺のキャラの持って行き方はさすがマーベルさんうまいなぁと感じた。
エンドロールのあの映像、そしてNWHの最後の映像、これからに期待が高まるイイ感じ!
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