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遠くの水のmareのレビュー・感想・評価

遠くの水(2014年製作の映画)
3.5
どうやら監督は脚本を書くことなく俳優たちの長所を映像に記録することを選んだみたいで、実に様々な特技が繰り広げられながら脈絡なく展開していくのだが、とても面白くトリッキーな試みだ。ENBUゼミナールの一環ということで映画というよりは何もルールを設けないという縛りの中で行われた授業の記録であるように見えた。これが監督の目指したフィクションとドキュメンタリーの境目への接近ということなのか。リュミエール兄弟の話もなるほどと思ったし、個々の振る舞いが作品の価値観を決定してしまうという視覚的に優れた一例だと思う。
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