みお

hisのみおのレビュー・感想・評価

his(2020年製作の映画)
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本編観た後に舞台挨拶の動画見たんだけれど(https://youtu.be/Ba9wJOO0OfY) 、 藤原季節さんが「撮影期間中、演じれば演じるほど自分達は本当には渚と迅にはなれないのだということを自覚していった」と言っていて、なんて真摯な…(しかしマイノリティを演じる者皆そうであれよ…)となった。

宮沢氷魚さんもおなじ舞台挨拶で「色んな人とhisの話をしながら考え方がどんどん更新されていった(だから初めの頃の自分のコメントを読むとなんでこんなこと言ったんだろうと思うことがある)」と言っててそれもよかったなと。私も色んな意見に触れて意識を都度更新していこう…とあらためて。


映画本編そのものに対しては色々思うところがあって、そもそもゲイであること置いておいて、複数の人と不倫したのに親権とろうとしてるの…?で引っ掛かってしまい… でも最後に自分で気づいてましたね、マイノリティだから自分だけが脆くて特別なのだと思ってたけどそうじゃないと。
ゲイカップルの話だけではなくそこに必ず存在する社会的文脈や 別の角度で労働環境や家族間の苦しさがきちんと描かれていて“そこに在る”感じがしたのはよかった。




開始10分の「なんで来たの」「なんとなく…」「なんとなく、何」「……なんとなく会いたくなったんだよ」のシーンが私としては最高潮でしたね、あれは上手かった。
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