るちこ

hisのるちこのレビュー・感想・評価

his(2020年製作の映画)
3.8
なるほど、今泉監督はこういう作品も撮れるんですね。

主人公(男)が田舎でのんびり暮らしてたら、ゲイの元彼(男)が結婚して(女)子ども作って遊びに来たけど、ゲイという自分のアイデンティティを隠しながら生きていくのに辛さを感じ、主人公がやっぱり好きですと身体の関係持ち、離婚したいけど子どもの親権はほしい!と裁判するけど結局離婚して男二人で暮らす話。


ゲイだから許されている感はあるけど、結婚したまま別の相手と関係を持ったら、それは不倫ですよ。奥さんが可哀想でならない。

社会的な生きづらさとか色々あるとは思うけれど、自分で選択した以上責任は持たないといけないよね。
奥さんも諦めの境地にいるんだろうけど、不倫相手と一緒に子どもと会わせるのも中々だよね。

今の社会の性の捉え方は、まだその程度なんだろうね。結局一人の人間ではなくて、男と女。男が好きな男、女が好きな男。肩書きを求める。


この町の人はとても良い。二人のことを、紛れもなく一人の人間として迎えている。社会がみんなそうだったらいい。

恋愛観は全く理解できなかったけれど、何故だか心地の良い作品だった。
るちこ

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