ポンコツ娘萌え萌え同盟

禁断の惑星のポンコツ娘萌え萌え同盟のレビュー・感想・評価

禁断の惑星(1956年製作の映画)
3.4
ある映画見るために再鑑賞。
博士とその娘と超科学の賜物のようなロボットが暮らす未知の惑星、謎の怪物、太古に栄えたクレルが残した科学…個々の設定や謎は素敵だけど、全体を通した脚本は正直個人的には今一つ合わず。

ただ、本作の魅力は古くも徹底的に作られたレトロSFのデザインから見せる世界観にこそある。本作を代表するかロボットのロビーは勿論、円盤型の宇宙船とその内部のセット、博士の家のデザイン。光線銃や衣装などのアイテムも。
時代を感じつつも本作のデザインを注視して見てると、(古典SF画の)一枚絵のようにデザインを魅せた構図の味わいを嚙みしめることが出来る。
特に中盤のクレルの残した科学を見せてくる場面は本作の最大の魅力。気合いの入ったセット、構図、演出から見せる技術とデザインに興奮した。

演出面では特撮に光学作画、特に効果音が一番レトロSFの世界観と上手くマッチさせているのがよく感じる。流石に時代なのもあって合成技術とかは安っぽいし、迫力とかはあまり感じなのは残念だけど。
これらの演出もデザインの内であり、本作を描く上で大きな存在を担っているのは間違いないだろう。