バンバンビガロ

スミス都へ行くのバンバンビガロのレビュー・感想・評価

スミス都へ行く(1939年製作の映画)
3.4
フランク・キャプラ監督作。偶然の成り行きから上院議員になった青年スミスを描くヒューマンドラマ。
主人公のスミスは20そこそこという年齢に対して言動があまりに幼く、一見奇異な人物にも見えるのだが、おそらくこれは意図的なもので、本来大人のものであるとされる政治の世界に子供を放り込むとどうなるのかという思考実験的な演出を狙っていると思われる。
彼の世話を焼く秘書のサンダースは母親役、彼に現実を突きつけるペイン上院議員は父親役といった配役になっていて、だからスミスを不正へと暴く戦いへと導くのはサンダースだし、最後に責任を取って問題を終わらせるのはペイン上院議員であり、スミスはある意味子供らしく駄々をこね、暴れまわるという話になっている。
最終的な結末は初めから予想がつくのだが、上映時間のかなりギリギリまで主人公を追い詰めるので予定調和ながらも満足感のあるラストになっているのがおもしろい。
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