やましん

KCIA 南山の部長たちのやましんのレビュー・感想・評価

KCIA 南山の部長たち(2018年製作の映画)
4.4

1979年、当時韓国大統領だった朴正煕大統領が暗殺された事件をイ・ビョンホン主演で映画化。
暗殺の40日前に遡って、事件の背景と濃密な政治ドラマが描かれる。
凶行に及んだのは、大統領の最側近とも言われる中央情報部(KCIA)のエリート部長だった。

自分の理想とする政治のあり方との乖離、大統領からの理不尽な叱責、ライバルとの出世争い。
忠誠を誓う大統領から心が離れていくが、踏みとどまろうと揺れるキム部長をイ・ビョンホンがその表情で魅せる。
終盤の凶行シーンはあっという間だけど、そこに至るまでの緊張感が凄い。

韓国はこの事件で軍事政権に逆戻りし、民主化が遅れ、光州事件へとつながっていく。
歴史ドラマとしても見逃せない一作。

朴正煕大統領といえば。。。
あ、あの朴クネ前大統領の父親ね。
しかし、今も昔も韓国の中央政府の闇は本当に深そう。
中央情報部みたいな中枢にいたら、命がいくつあっても足りないのかな、と。
恭順の皮を被って、裏では裏切り工作や追い落とし。
これが日常茶飯事😨。
あ、これは、日本も同じか😁

でも日本と違ってこういう闇をしっかり遠慮せず描く。さすが韓国のポリティカルサスペンスです。
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