ねぎおSTOPWAR

潜入のねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

潜入(2006年製作の映画)
3.7
ファン・ジョンミンとリュ・スンボムが主演。
それと、ちょいと刑事のチョンウ

原題は「死生決断」‼️なんじゃそりゃ!ww

売人サンド(リュ・スンボム)
ト刑事(ファン・ジョンミン)
テクジョ教授:叔父?(キム・ヒラ)
検事(シン・ジョングン!!)
元社長の彼女(チュ・ジャヒョン)
チャン・チョル(イ・ドギョン)
サンドの手下(オンジュワン)
キム刑事(チョンウ)



いやあ、このチェ・ホ監督の三作目だそうです。脚本も担当しています。
まだそこまで認知されていない作品ですが、主演の二人の演技と検事役のシン・ジョングンさんがシブイので、最後まで観ることできます。

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以下は観た方のみでお願いします。







チェ・ホさんは韓国の大学の映画学科でシナリオの先生やっているそうです。

えっ、シナリオ・・・
うーん、個人的には特にリュ・スンボムさんに助けられただけじゃないかなあって。
あと編集にも救われたと思っています。

奇妙な点は以下。
チャン・チョルの部下の一人が”たまたま”隣にいたって・・ww
偶然に刑事のパソコンでメガネとマスクあてがって「こいつだ!」ってなるって何?ww
そこまでに叔父さん捜査線上に出てないじゃん!ww
(取引で一回だけ顔見ていて、刑事の机にサンドの捜査資料があって偶然後ろに映っていた叔父を見て「あっ・・・」ってなるならわかるけど)
移動式ワゴンで製造していたって、おいおい・・ww
敵対組織は山ほどあるだろうに、チャン・チョルが簡単にポッと出てきて取れる全国のシェアって・・ww
検事が、ライフルじゃなくて拳銃で、30mは離れている船の上、それも夜に頭を狙撃できるのかっ!ww

うん、いいんです、エンタメって割り切るなら。もっとすごいのたくさんあるし。
でもね、シナリオの先生やってるなんて言うから・・つい言いたくなってしまいました。すみません。

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編集はキム・サンボム+ジェボム。
ふたりのクレジットは
「オールドボーイ」
「工作 黒金星と呼ばれた男」
「ベテラン」
「マルモイ」など。
サンボム単独クレジットだと
「JSA」
「ノンストップ」
「クローゼット」他多数
役者が<逡巡や決心、悲哀>を演じた表情のアップショットを入れ込みながらスピードを落とさずに繋いでいくのは見事だなあって思っています。
隣に監督がいたり、作品によって編集マンの思い通りに仕事出来たかどうかはわからないですが、今作はだいぶ編集で救ったように思います。

たぶんですけど、本来使いたい画が撮れていなくって、困ったあげくに色々やって繋いだ感を感じてしまいますが、考えすぎかもしれません。

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リュ・スンボムさんってそこまで数多くの映画に出演しているわけじゃないんですよね。こんなに味のある方なのに。実兄リュ・スンワン監督作品ばかりですけど、もっとやっていい。

みなさんのイメージ通りかとは思いますが、この人は悪いやつの役ばっかり。なんていうかキレると爆発的なパワーが画面に広がるし、普通にしていても「あーもう死んじゃうよ、この人」って誰もが感じるくらいに切なくてねじ曲がった雰囲気を醸し出せる人。

たぶん観ていてリュ・スンボムさんとファン・ジョンミン兄貴が画面に映っていると、目を奪われるというか、吸い込まれるように集中するのでストーリーの「???」って部分はスルーして観れると思うんですよね。実際わたしも反芻する中で漠然とした違和感を言葉にしていっただけなので。

映画全体としては韓国ノワール史に残る一作と思います。


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