脳みそ映画記録

シン・ウルトラマンの脳みそ映画記録のネタバレレビュー・内容・結末

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

最高でした。私の好きな言葉です。

よっぽどウルトラシリーズが好きすぎて作っちゃったんだなぁという仕上がりです。
SEやBGMは原典のものが使われています。
SEに至っては電話の音や飛行音まであの音です。

原作のオマージュの嵐!すごいです。特に冒頭から怪獣マニア垂涎!

まず、タイトルからあの特徴的なマーブル模様からシン・ゴジラからのシン・ウルトラマンに大興奮。興奮冷めやらぬ内にまさかのウルトラQ怪獣ラッシュ…!!

ジュランが原作エピソードの作中呼びの「マンモスフラワー」になっていたり、ゴーガが没案の「カイゲル」になってたりしてます。
特にウルトラシリーズ最初の怪獣ゴメスは原典ではゴジラのスーツをリメイクして作っていることからゴジラに酷似しています。本作では「シン・ゴジラ」酷似しているという憎い演出がされています。
 まさか、大スクリーンでペギラやラルゲユウスなどが観られるとは感激です。もう、この時点で大感謝でした!!
 
 次に現代パートではネロンガが出現。透明になることに対して「意味ねぇじゃん。」ときっと当時の子供たちが思ってたことを代弁するセリフがでてきましたね。

 ネロンガに対して初めてウルトラマンが出現!その姿はオリジナルをデザインした成田亨デザイン画の美しい姿をしています。(特に顔が成田画のもの!)
 美しいながらも人智を超えた未知への不気味さも兼ね備えていて、スペシウム光線でネロンガを倒すシーンは恐怖そのものです。こんなに強大な力のある巨人が存在していることすら恐ろしいし、敵なのか味方なのかわからないのでさらに恐ろしい。シンウルトラマンは「シュワッチ!」とか「ヘアッ!」とかの鳴声はあげません。それもさらに不気味さを底上げしているように思います。

 次に出現したのはガボラ。ガボラの顔面はパゴスと同じものになっており、前回のネロンガはパゴスと酷似した体をしています。この辺も
原典のスーツの流用のオマージュですね。作中でも登場人物に形態の酷似が不自然であると指摘されていましたのは、笑いましたね。
 ここに登場したウルトラマンは人間と融合した後ですので、形態が変わってます。体に赤のラインが入り、顔も成田画から原典に近いものに移行しています。登場からガボラをあのクルクル縦回転で蹴り飛ばすのがお気に入りです。特撮でなくCGの世界でやるとあんな感じなのですね。

 次のエピソードからは暗躍していた外星人が表にでてきます。第一号はザラブでしたね。これまた成田デザインのザラブ星人に近いデザインですね。表面しか可視化しておらず当にペラペラの信用ならないことが見た目からわかりますね。そんな彼ですがクオリティの高いにせシンウルトラマンに変身!まさかにせシンウルトラマンが登場とは…!?マジで本物と区別のつかないクオリティです。にせシンウルトラマンとの地上のバトルは当に原典そのもののアクションできた。そこから正体が暴かれてからの空中戦はCGならではの新しいバトルでかなり楽しめるバトルシーンでした。
 ここで提案されるウルトラマン抹殺計画。原典の脚本家の金城哲夫の「小説ウルトラマン」ではウルトラマン抹殺計画会議を開いていたのがメフィラス星人でした。ここでメフィラスの影がみえますね。原典でもメフィラス星人の部下としてザラブ星人登場しています。

 次のエピソードのではついに外星人メフィラスが登場。山本耕史が人間体として登場。胡散臭くて良かったですね。原典同様決着のつかない結末でしたね。
巨大フジ隊員ならぬ巨大浅見分析官も登場!巨大フジ隊員はウルトラ怪獣の中でも異色中の異色。メフィラスの匂いがしてきた時点でやるだろうなと思いました。これで長澤まさみもウルトラ怪獣図鑑入りですね。
 
メフィラスを退散させたヤバい奴「宇宙人ゾーフィ」。原典のゾフィーポジションでしょう。
観ているときは「ゾフィー?ゾーフィって言ってるけどまさかなぁ」と半信半疑でしたが、後でパンフレット観るとたしかに「ゾーフィ」でした。
 宇宙人ゾーフィはゾフィーの誤植で当時の怪獣図鑑に載ってしまったもので、ゾフィーを間違えてゾーフィと書かれているのと中身の説明がゼットン星人のものになっているというダブルでのミスになってる。なのでゾフィーの見た目で「ゼットンをあやつっておおあばれする」と書かれています。これを逆手にとり本当にゼットンを使役する外星人としてのゾーフィを登場させるとはマニアック過ぎる!!
 
ゾーフィによって解き放たれたゼットン。
とても恐竜にはみえない見た目の原典から今度はさらにとても生物にみえない姿になりました。一兆度の火球で銀河ごと消滅させます。
ウルトラマン頼りなってしまった人類が発起して自分たちで地球を守ろうとするエピソードです。
このエピソードではウルトラマンが喋ります。高橋一生が声をあてているのですが、あの原典の抑揚のない喋り方が良かったです。抑揚がないながらも人類への想いがこめられていて、「そんなに人間が好きになったのか、ウルトラマン」というゾーフィの台詞に泣いてしまいました。

とにかく、いちウルトラファンとしては、特にウルトラQ〜ウルトラセブンが好きなファンとしては感謝と感涙で大感激の2時間でした。
当に金のかかったファンムービーで、セレクト怪獣が垂涎もの。Q怪獣はすごくサプライズで大感謝!きっと泣く泣く選外にした怪獣もいるだろうからぜひ続編を作って欲しいし、作りたいと思ってるだろう!?


さいごに…。
竹野内豊がシン・ゴジラまんまので政府の男でしたけど、繋がりがあるのか?マルチバースかな?