つくし

シン・ウルトラマンのつくしのネタバレレビュー・内容・結末

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

シンウルトラマンについて少し感想を。徹底的にリアルな描写のシンゴジラに対してこちらは浪漫に全振りしているのがよい。宇宙からやって来た超人の人智を越えたアクションが展開されるなら人間がそれを演じるのは不自然。ならばCGで人間が出来ない、予想だにしない動きを、予算の都合、技術的に不可能だったあの時のイメージを今こそとことん追及しよう。それがウルトラマンにおけるリアルであり浪漫である。お話もとにかくウルトラマンがカッコよく映る様な展開を優先する浪漫。こんなにFPSがガクガクになるくらいならもっと戦闘シーンを削ればいいのに削らない浪漫。数えればありとあらゆるところに現実無視の浪漫がある。知らんけど。
怪獣との戦闘中に突然右手をピンと縦に正面に構え、ウルトラマンを見たことがない人からすれば新崎人生の拝み渡りが始まるのかな?からの、左腕を真横にピーン!からのズバッと右手に合わせお馴染みの十字のポーズからのスペシウム光線ドーン!で俺のハートがバーンと破裂。ウルトラマンがカッコよすぎて失神してたせいかそこから怒濤の展開で圧倒されたのか、俺の頭があまりよくないせいかそうこうしているうちに映画は後半戦へ。
私の長年の疑問というか疑念?ウルトラマンさん人類の味方にしては見た目がキモくない?何考えてるかわかんなくない?に、対しての庵野の答え。ウルトラマンは人間の味方。人類を守る為なら自分の死すらいとわない!!!という明快な答えに涙腺がバゴーン!!!と決壊、長澤まさみの、おかえりなさいから即座にエンドロール。遥か空の星がひどく輝いて見えたから、いい歌詞だなあと不覚にも米津玄師で更に涙腺は消失して意識はマルチバースに飛ばされたと思って横を見たら彼女は爆睡してました。どうやら私は元の宇宙から一歩も動いていないようでした。最高のウルトラマン体験でした。ありがとう。
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