シン・ウルトラマンのmegusukeのレビュー・感想・評価

ー異星人 ウルトラマンー武骨さを愛で嗜む映画。

日本を代表するヒーロー、ウルトラマン。
延々と揉めていた著作権問題に光が差し始め、シリーズも、空白期間を埋めようとするかの様に、活発になっている。
彼らを喋らせてみたり、どうしても引きの構図が多くなる戦闘シーンを工夫したり、プロレス的な闘い方を見直したり等していて、特撮界隈外にいても、新しい風吹いてるな〜と感じていた。
そこに流れたシン・ウルトラマン予告編。
我らのヒーローとは思えない異質感はいいとして、見覚えのある立ち姿…もしかして、昭和ノリ再現するの⁉︎逆風じゃない？大丈夫か？？とかなり心配になりながらも観に行った。

冒頭のウルトラQでの日本と怪獣の攻防を見せてからの海外含め政治の絡ませ方で現実感を出しつつ、ウルトラマンが地球に降臨し続ける理由まで描き切ったのには愛を感じたし、怪獣達のリデザインやキャラクター化も、自分はどちらかというと新しいものを期待していたので、アニメ的カメラワークなんかも含めて好意的に見る事が出来た。
只、基をリスペクトしたいリスペクト魂と、俺たちのウルトラマンを作りたいクリエイト魂が、画面内でバチバチにやり合っていて、とっ散らかっていた印象を受けたのと
予算の少なさからの工夫が画面から窺えてしまったのは残念だった。凄く好きでもあるんだけど、興行面の不安から、シン・ゴジラより予算を減らされたらしく。ゴジラの大成功があっても満足な製作費が与えられない邦画界ェ…。与え過ぎも良くないけどさ。

ウルトラマンや特撮、製作陣についての知識がある程、イイッ！！てポイントが沢山出てくるんだけど、逆にいうと知識がないと楽しさがアピールしづらいッッ！！って作品でした。