このレビューはネタバレを含みます
めちゃくちゃ面白かった。序盤にいきなりウルトラマンの前身である『ウルトラQ』のリメイクを入れることで原作ファンの心をガシっとつかむのが庵野らしい、オタクらしい。思わず映画館の最前列席で『マンモスフラワーだ!』と興奮してしまった。そこから原作にも登場するネロンガ・ガボラのパートに繋げる感じ。画作りも左右対称で飽きさせない。そして原作のまんまSEにウキウキが止まらない。
狡猾で好戦的なタイプのザラブ星人と、冷静沈着で頭脳派のメフィラス。初代マンが誇る二大星人の魅力が詰まってた。ザラブ戦なんて原作のまんまで最高だった。メフィラスパートは山本耕史さんの名演もあり、良い緊迫感を味わえた。ゼットン戦は個人的に要らないと思ってしまった。
この作品最大の魅力は、1967の世界では描けなかったリアルを、2022の世界にリンクさせつつ完全再現しているところ。65年前のあの頃の何倍も栄えた東京。戦闘時、さぞウルトラマンは動きにくかったろう。脚本はもう少しライト層に寄せてもよかったのでは。最高のオタク映画でした。