えむ

シン・ウルトラマンのえむのレビュー・感想・評価

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)
3.5
最初に謝っておきますが、私は子供の頃に特撮にハマったわけでもなく、ウルトラマン自体、むしろ特撮自体ほぼ見てませんでした。

今回この映画を見てみようと思った理由はひとつ。
ワールドカップの中継見てたらウルトラマンの家に行くメフィラス(中の人)のやけにインパクトの強いCMが流れて、そういえば結局見てなかったなと思ったから〜。笑

なので始まってから、先端技術を語るセリフと、映像やひと昔前のようなセリフ運びが何だか分離して感じちゃって、凄く違和感があったんだけど、なるほどこの部分こそがオリジナルにリスペクトもってそれを淘汰した、かつての少年たちが胸アツなとこなんだろうな〜と。
そうやって「そんなもん」って割り切り始めると、だんだん違和感は消えてったかも。

でも、最先端なようなレトロなような、あと微塵もウルトラマン(外星人)だって思いもせずわからん人物的なこと言ってたくせに、こんなとこで簡単には失敗しないとか変に詳しく把握しちゃってる風なチーフとか、妙なところで真反対のファクターが混雑してる感じ、ちょいちょいツッコミ心がくすぐられる……胸アツとは違う意味でなんか面白い。

結局、政治家とか人間たちは全く普遍的と言えば普遍的、ほんと時代変わっても成長しないなって感じで、その「普遍的な残念さ」のおかげで、新旧混雑してても、バラバラなものが橋渡しされストーリーが成り立つって、皮肉ではあるんだけど。

多分制作陣が意図する方向では私のような「馴染みのない一見さん」はハマれないと思うので、別の方向に面白がることにする。

財布を覗いて割り勘しちゃう男、メフィラスのあの胡散臭さは、流石の山本耕史でちょっとハマるけど、あまり深くは気にせず、エンタメとして観てみるくらいなら馴染みない層でもそれなりに楽しめるかな。
えむ

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