シン・ウルトラマンのざきのネタバレレビュー・内容・結末

庵野秀明ファンならばこれでも納得するのか、はたまた失望を覚えてしまうのか･･･まだ口に食べ物が残っているのに、矢継ぎ早にさらなるメインディッシュを口に放り込まれ、一向にデザートは到着しない。流れる劇伴は舞台装置の説明とは真逆にわかりやすくて、故に安っぽく、まるでサビだけ延々と流れるラジオのような。趣向を凝らしたカメラワークも純粋に楽しめたのに、いつしか鼻にもつき始めて･･･

確かに面白いのに、しかし求めているのはこれじゃないと断言できてしまう。人間を描きたいはずが、しかし私には圧倒的にこの映画には人間、ありていに言えば「ドラマ」が足りない。そう感じた。この尺に抑えなければならなかったのは、ただ単純に予算が足りなかっただけだから、なんだろうか。

面白いものを面白いままパッケージングするのは難しい、というシンプルなことを改めて思い知らされた。ウルトラマンの活動限界時間の短さとかけているのなら、大変に皮肉なものである。いや、本当に面白いとは思うんだけどもなぁ。