ぴよまろ

1917 命をかけた伝令のぴよまろのレビュー・感想・評価

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)
3.8
第一次世界大戦の戦場を舞台に、主人公である若きイギリス兵が伝令として、前線の味方に命令を伝達するまでを、擬似ワンカットで描いた戦争映画作品。

どこに敵がいるか分からない戦場で、常に主人公たちをカメラが追う擬似ワンカットにより、自分も戦場にいるかのような臨場感のある、映画体験でした。そして次々に変化する戦場をリアルに描いているので、終始緊迫しており、良い意味で気が休まらない没入感でした。(トラック移動や暖炉のある家のシーンで、ふと一呼吸おく部分はありますが、それでも次の瞬間何が起きるか分からない。)

物語的に、驚くような仕掛けや壮大なストーリー、メッセージ性があるわけではありませんが、リアルな戦場の描写と、観ている人を引き込み体験させる見せ方がとても優れた作品。逆に、本作のコンセプト上、必要以上のメッセージは不要ですね。

見せ方が優れていれば、こんなすごい映画体験ができるのだ、と証明された作品でした。
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