Shin

1917 命をかけた伝令のShinのレビュー・感想・評価

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)
4.2
予告でベネディクト・カンバーバッチ演じる大佐の「The last man standing」というセリフが頭の中でリフレインしていたので、早速観てきました。

ただ予告ではこのシーンの字幕に「命の限り走るんだ」とかぶせていますが、よくある予告用の都合のよい編集でして、本編では全く別のことを語ってます。

そしててっきり全編ワンカットと思っていたら、やはり『全編を通してワンカットに見える映像』だそうです。

それはそれとして、『ブレードランナー2049』でアカデミー賞の撮影賞を受賞したロジャー・ディーキンスの映像は素晴らしかったです(本作でも受賞)。戦場をかける主人公スコフィールドにずっと寄り添い、彼がしゃがめばカメラも低くく、よじ登っていればカメラも上へといった具合。まさに観ている側もその場にいるかのような臨場感です。さらに助長させる音楽も加わり、より緊張感が高められます。
映像も美しく、悲しくも戦争とは切っても切り離せないチェリーブロッサム(桜)が死の象徴として美しく咲き誇っているのが印象的でした。

本作は全体的に反戦映画として描かれており、仲間や家族への愛がテーマというのも好感が持てます。

しかし、ポスタービジュアルをよく見るとこのようなシーンはなかったなと思いつつ、宣伝の為とはいえ、中身以上に盛るのはほどほどにして欲しいです。
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