ちぇりー

1917 命をかけた伝令のちぇりーのレビュー・感想・評価

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)
4.5
役者にとって、舞台劇のような。
鑑賞者にとって、ゲームのような。

 
アカデミー3部門(撮影賞・録音賞・視覚効果賞)を受賞したのも肯ける素晴らしい、というか、ヤバイ作品に出逢えたことに感謝。

巷で話題になった「ワンカット手法」ですが、厳密にはワンカット〝風〟です。それでも、インタビュー記事を見る限りだと最長ワンカット撮影が9分らしいので、やはり凄い。
 
鑑賞中、カットシーンを注視してみましたが気付いた(推測の域ですが)のは3箇所のみでした。それくらい自然に繋いでるため、全てがノーカットに見える演出となっており、それが却って緊張感を生んでいました。お見事です。

カメラがカット無し(作中ではあからさまなカットが一つだけあります)で、ずっと主人公をついていく感じなので、なんだかゲームっぽくもあり。スタート時点から目的地まで歩いて走って向かう。ある意味、冒険RPGみたい。
しかし、映画なのでポーズができません。いや、するべきではない。まさに「目が離せない」作品。

眠りから始まり、眠りに終わる。個人的に好きな演出です。