通りすがりのアランスミシー

1917 命をかけた伝令の通りすがりのアランスミシーのレビュー・感想・評価

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)
4.7
第一次大戦の塹壕戦をワンカット(風)に撮った今様「突撃」
「戦地の真ん中を突っ切って重要な命令書を届ける」という超シンプルな筋立てを土台に、塹壕を超え、有刺鉄線を乗り越え、銃弾の雨を潜り、川を流され走り続ける。
ほぼ主人公視点のみをフォローし続けるカメラワークには確たる意思を感じ、異常なまでの没入感がある。
「アメリカンビューティー」のような如何にも舞台的な小品のイメージが強かったサム・メンデスだが「007/スカイフォール」以降の大作を纏める手腕は素晴らしい。全編アベイルラブルライトでナイトロケは照明弾の光源のみで撮影したというこだわりも良い。
「プライベート・ライアン」以来の戦争映画の傑作かもしれない。