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ベイビーティースのoioiのレビュー・感想・評価

ベイビーティース(2019年製作の映画)
3.4
テーマのわりに押しつけがましい御涙頂戴ではなく、ただ淡々と起きたことを見せ、過剰にこちら(観客)の感情を乱そうとする素振りもないので静かに観ていられる。

旅立った日の朝のシーンがすきだ。
感情のままに振る舞うアナも、そんなアナを抱きしめるモーゼスも、静かに悲しむヘンリーも。
彼らにとってミラが大切な存在だったことをひしひしと感じて、愛おしく思えた。

死にゆくミラの気持ちはまだ自分には計り知れないけれど、ミラを失う彼らの気持ちは知っている。
いつか感じたどうしようもない、だけど大切な痛みを、忘れないように記憶の底から取り出してくれるような映画だった。

エリザ・スカンレンの演技を見るのはLittle Womenに続いて2作目だったけど、今作ではより彼女の演技力に触れることが出来てよかった。
他の作品もぜひ観てみたいと思う。
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