夫婦の絶妙な関係が繊細に描かれている。夫婦としては不満だらけだが、人としては憎めない。そんな心情が皮肉の裏にしっかり見え隠れしており、引き込まれる。
特にラストが良かった。一筋の希望を残し未来がしっかり想像できる終わり方に涙した。
夫婦の破綻は突然やってくる。しかし歯車が狂い始めたのは随分前でそれに気がついてなかっただけ。時の流れとともに蓄積されふとした瞬間に壊れ始める。日常的なことのように自然に描かれており、子供の微妙な心情をしっかり見えてくる。
全く嫌味なく、辛い現場でありながらもたしかな家族愛が潜んでるのが良かった。