東京国際映画祭クロージング。
橋本監督は、「言葉(日本語)が判らなくても伝わる作品を目指した」と、舞台挨拶で述べた。
たしかに左脳で理解するのではなく、映像や音を右脳で感じ取って楽しむ作品だと思った。
今まで、浮世絵とは天下泰平の世を享受して花開いた町人文化だと認識していた。
しかしこの作品では、幕府が表現や思想信条の自由を抑え込んだ時代に、それに抗うように浮世絵を生む様が描かれている。
北斎の絵が発するもの、演出や脚本や役者の演技が発するものに揺さぶられた。
北斎たちが見たかった、言いたいことを自由に言える世の中。200年経った今、そのような世の中になっているんだかな。
北斎(柳楽優弥)とコト(瀧本美織)夫婦の会話シーン、すげぇ〜好きだ。