2005年。俳優のオーティスは仕事のストレスから酒に溺れ、車で事故を起こしてしまった。更生施設に入る事となり、自身にPTSDの兆候がある事を知らされたオーティスは、治療の一環として過去の記憶を書き出して原因を探る事に。思い出されるのは10年前、父親とともに過ごした日々の事。そこに一体何があったのか・・・
映画『トランスフォーマー』シリーズ等での出演歴があるシャイア・ラブーフの自伝的映画との事で、シャイアがアルコール依存症のリハビリテーション・プログラムの一環で書いた脚本が映画化されたもの。
2005年のオーティス・ロートをルーカス・ヘッジズが演じ、12歳の頃のオーティスはノア・ジュープが演じるという、若手と子役の超注目株を起用した配役となっております。
オーティスの父親・ジェームズも過去にアルコールに溺れ、別れて暮らす妻からも罵られるようなクズ描写が。
それでも禁酒をして、オーティスの撮影スタジオへの送り迎えや演技指導を行ったりはするのですが、息子の稼ぎで生活をしているという負い目も抱え、精神は若干不安定でオーティスに言葉や暴力で当たり散らす事もあったり…。
息子のオーティスも父親のそんな気持ちはわかるものの、父親らしく振舞ってほしいと、普通の親子の関係を求めるのですが、それがうまくいかずお互いに罵り合ってケンカになる事もしばしば。なんとも歪な親子関係が描かれておりました。
そんな父親のジェームズを演じたのがシャイア・ラブーフ本人っていうのがまた何とも深い。この映画で演じる事によって父親への考え方は変わったのだろうか。
2005年と1995年、オーティスの過去をリンクさせて見せるシーンや、オーティス親子が暮らす同じモーテルにいるシャイ・ガール(FKAツィッグス)との交流が印象的。
ただ全体的に淡々としているので好き嫌いは分かれそう。また、シャイア・ラブーフの自伝的映画って事を知らずに観ると「このオヤジただのヤバい奴じゃね?」ってなりそうな側面も。(道路脇でアレを育ててるのには笑いつつもドン引きでした)
ルーカス・ヘッジズも近年注目の俳優ですが、本作では子供時代を演じたノア・ジュープの演技がキラッキラ光りまくってます。
劇中、自身が演じたドラマを見る父に、そのドラマ内のセリフを投影して語るシーンがあるのですが、もう、、、もらい泣き。凄かった。ほんと美少年だし、10年後にどうなっているか楽しみですね(非行に走りませんように…)。
個人的にはどうしてもストーリーに入り込めずでしたが、ノア・ジュープの演技は観ておいて損はないと思います。
2021/02/15(月) TSUTAYA DISCAS定額レンタルにて鑑賞。
[2021-021]